事例
エンジニア領域の様々な技術課題に
対応しています。
「人に寄り添う」という想いをアプリで実現。35万ダウンロード、評価4.2のアプリ開発に寄与 (パーソルテンプスタッフ株式会社)
パーソルグループの中で、人材派遣、紹介予定派遣、アウトソーシングなどの人材サービスを提供するパーソルテンプスタッフ株式会社(以下:パーソルテンプスタッフ)では、2020年7月に派遣スタッフの就業をサポートする『テンプアプリ』の提供を開始。35万ダウンロード※1を突破している同アプリは、パーソルテンプスタッフのDX施策の中核を担うプロダクトとなっています。パーソルクロステクノロジー株式会社(以下:パーソルクロステクノロジー)は、『テンプアプリ』の新サービスの開発から保守運用までを一気通貫で担い、現在も継続して支援を行っています。
取材日:2025年11月25日、所属・役職、その他数字などは取材当時のものです。

2026年1月時点
抱えていた課題:派遣スタッフの心情の変化を早期キャッチし、フォロー体制を強化
パーソルテンプスタッフが重視しているのは、スタッフに対して丁寧に寄り添う姿勢です。
しかし、不安を抱え早期に対応が必要なスタッフは営業担当者が定期的にコミュニケーションを取る中で顕在化することが多く、フォロー自体が遅れてしまう、という事象が起きていました。
特に早期離職につながりやすい就業初期に感じる不安や心情の変化を、営業担当者がタイムリーに把握することで、フォローが必要なスタッフを営業担当者がいち早く特定でき、スタッフの安定就業支援をするための体制を整えることが喫緊の課題でした。
支援概要:アプリ開発に関する要件定義から設計、システム開発、検証と、上流工程から下流工程まですべてを担い、短期間のリリースを実現
解決へのアプローチ:「想い」をシステムへ
パーソルテンプスタッフの「人に寄り添う」という想いを共有しながら、その理想をシステムとして実現するため、パーソルグループ全体に対してIT技術を提供する当社の「グループソリューション本部」が開発に携わりました。課題である「派遣スタッフのエンゲージメント向上」を目的に、「テンプスタッフではたらくをより便利に」をコンセプトにした『テンプアプリ』のリリースに向け、プロジェクトが始動しました。
開発プロセス:共創による要件定義と設計
アプリ開発にあたっては、丁寧なヒアリングを重ねながら、顧客と共に理想の姿を模索し、試行錯誤を経て要件を具体化。「派遣スタッフの就業サポートをより強固なものにするためには?」「営業活動では拾いきれないスタッフの声を拾うには?」「求職者への有用な情報をスピーディーに提供するには?」といったアプリの基礎となる部分から提案を行いました。設計からシステム開発、検証までを一貫して担当し、短期間でのリリースを実現しました。
創業者の想いを反映したアプリ設計
「女性が生き生きとはたらくことのできる会社を作りたい」という、パーソルテンプスタッフ創業者・篠原 欣子氏の想いを出発点に、パーソルクロステクノロジーは開発チームを立ち上げ、その理念をアプリという形で実現するプロジェクトが始まりました。その精神がアプリの設計思想や機能に、丁寧に反映されています。
SKD機能の実装と、試行錯誤の開発プロセス
派遣スタッフの声に寄り添うために、「SKD(最近どうですか?)」という機能をネイティブアプリに実装しました。気持ちの変化を気軽にスタンプで答えることができ、派遣スタッフの状況を知ることができるこの機能は、シンプルながらも非常に重要な役割を担っています。
開発が始まった2020年当時、ネイティブアプリ開発の知見はまだ十分に蓄積されておらず、体制を立ち上げながら進めていく状況でした。そのため、技術的な課題に直面することもあり、仕様のすり合わせや細かな挙動の確認など、想定以上に試行錯誤を重ねながら開発を進めていきました。
そうした中で、パーソルクロステクノロジーベトナムの技術者たちの支援が大きな力となりました。開発の現場では、距離や言語の違いによるすれ違いもありましたが、丁寧なやり取りを重ねることで、少しずつ理解を深め、機能を形にしていくことができました。
技術だけでは乗り越えられない壁もある中で、共通のゴールに向かって粘り強く取り組んだこの経験は、今後の開発にも活かせる大きな財産となりました。

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導入効果:人間味ある機能がもたらした変化
「SKD」機能により、派遣スタッフの心の声を拾い上げる仕組みが整い、営業担当者が状況を把握しやすくなりました。これにより、問題の早期発見やクライアントへの迅速な対応が可能となっただけでなく、スタッフ一人ひとりの声に丁寧に耳を傾けることで、それぞれに最適な支援を届けられるようになりました。こうした取り組みは、派遣スタッフとの信頼関係を深め、パーソルテンプスタッフのファンづくりにも大きく貢献しています。
【SKD機能とは】
「SKD」は、「最近どうですか?」を意味する造語。
「就業環境のイメージは事前に聞いていたイメージとあっていましたか?」などといった、就業状況を尋ねるメッセージがパーソルテンプスタッフから定期的に送られてきます。アプリ使用者(派遣スタッフ)は、そのメッセージにスタンプを使って返信するだけで、営業担当者に自身の状況を簡単に伝えることができます。
営業担当者はスタンプの内容を確認して、状況に応じて派遣スタッフに対して面談などのサポートを行うことで、派遣スタッフの長期安定就業の支援につなげます。

2026年1月時点
電話やメールよりも気軽に、スタンプだけで自身の状況報告ができることや、MYページ、給与明細にクイックにアクセスできることなどが派遣スタッフに評価され、アプリのリリースから約1年5カ月で10万ダウンロードを突破。人に寄り添うことを大切にするパーソルテンプスタッフならではの成功事例と言えます。現在では35万ダウンロードを突破し、アプリストアにおける評価は4.2と高い評価を得ています。就業中の派遣スタッフの約75%に利用されるアプリへと成長しています。
プロジェクト開始から5年:保守フェーズでの進化とチャット機能の導入
開発フェーズを終え、プロジェクトは保守フェーズへと移行しましたが、そこで歩みを止めることはありませんでした。運用を通じて見えてきた課題や改善点に一つひとつ丁寧に向き合いながら、チーム体制を見直し、品質に徹底的にこだわる運用体制へと進化を遂げました。
その中でも大きな取り組みの一つが、チャット機能の導入です。サービスリリース後、派遣スタッフと営業担当の双方から「もっと気軽にやりとりできる手段がほしい」という声が多く寄せられました。日々のちょっとした確認や相談をスムーズに行えるようにすることで、現場とのコミュニケーションをより円滑にし、信頼関係を深めることができると考えました。
この要望を受け、開発チームはチャット機能の実装に着手。既存のシステムとの整合性やセキュリティ面にも配慮しながら、使いやすさと実用性を両立させた機能としてリリースしました。
保守フェーズであっても、ユーザーの声に耳を傾け、サービスをより良くしていく姿勢は変わりません。今後も、現場のリアルなニーズに応えながら、進化を続けていきます。
今後の展望:きめ細かい対応が可能になった成果とさらなる発展
本アプリについては、パーソルグループ内での評価だけでなく、外部からの評価、ストアのユーザー評価という具体的なフィードバックが数多く寄せられています。アプリには、プッシュ通知の時間設定や会話に関する非常に複雑なシナリオが存在します。そのシナリオも定期的に見直し続け、派遣スタッフへどのようなアプローチをしていくべきなのかを常に分析しています。
アプリリリース後の現在も、使用者の声を取り入れながら機能を増強し、よりアプリの価値を高めていけるよう、パーソルテンプスタッフと連携しており、今後も「人に寄り添う社会を実現する」という想いを、テクノロジーの力で支えていきます。
| 社名 | パーソルテンプスタッフ株式会社 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都渋谷区代々木2-1-1 新宿マインズタワー |
| 設立 | 1973年(昭和48年)5月 |
| 事業内容 | 労働者派遣事業、有料職業紹介事業 |
| URL | https://www.tempstaff.co.jp/ |