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レポート
離島の未来を動かす、自動運転の一歩
島根県隠岐諸島で自動運転バスの試乗体験会を実施
〜90%以上が「満足」と回答※1

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パーソルクロステクノロジー株式会社は、島根県隠岐諸島(中ノ島、西ノ島)での公共交通課題を解決し観光促進を支援するため、自動運転バスの導入に向けた実証実験を行っており220251010日〜13日の4日間は、住民や観光客を対象とした試乗体験会を実施しました。本試験では、移動におけるさまざまな制限の解決を目的とし、自動運転バス導入における効果を検証しました。

※1 当社実施アンケート結果(試乗体験会参加者247人、2025年10月10日〜13日実施)満足・やや満足の回答を集計
※2 プレスリリース「島根県隠岐諸島のスマートアイランド推進に向け、フェリー乗り入れを含めた自動運転バスの実証実験を開始(2025年9月18日)」 https://persol-xtech.co.jp/news/release/20250918-014316.html 

背景・目的

少子高齢化による人口減少が進む中、特に地方では労働力不足や地域経済の縮小に加え、電車やバスなどの公共交通機関や社会インフラの維持が困難になり、地域間格差が広がっていることが大きな問題となっています。

このたび国土交通省が実施する「令和7年度スマートアイランド推進実証調査業務※3」におけるプロジェクトの一環として、公共交通課題を解決し、観光促進を支援する自動運転バスの導入に向けた実証実験(以下、本実証実験)を島根県隠岐諸島で20256月より実施しています。このレポートでは、その中で実施した住民・観光客を対象とした4日間の試乗体験会の結果を報告します。 

※3 国土交通省「令和7年度 実証調査の実施地域について」 https://www.mlit.go.jp/report/press/kokudoseisaku11_hh_000130.html

試乗体験会概要

・試乗体験会実施期間:20251010日(金)~13日(月・祝)
・実施場所:島根県隠岐諸島(海士町、西ノ島町)
・実証パートナー:株式会社ティアフォー、海士町、西ノ島町、隠岐観光株式会社、株式会社海士 Ento、パーソルホールディングス株式会社
・実証車両:ティアフォーMinibus 1.0
・調査方法:海士町ルートを走行後、「フェリーどうぜん」に乗り込み西ノ島町へ移動し、西ノ島町ルートを自動運転で走行(レベル2
・実施対象:住民、観光客など
・試乗人数:247人(4日間累計)

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試乗体験会アンケート結果概要

当社で行ったアンケート(一部)から下記結果がわかりました。

・乗車前と乗車後では、自動運転バスに対する安心感が35.2ポイント増となった
・自動運転バスに「満足/やや満足」と回答した割合は92.6%と高い結果となった
・自動運転バスへの「満足」な感想として「走り出しや停車スムーズさ」が最も多く、次に「人が運転しているのと変わりがなかった」が多い結果となった
・将来的な自動運転バスの期待として「観光の利便性が上がりそう」「役所や病院等の移動に使いたい」「通常運行しない時間帯(早朝・深夜など)の運行」などが高い結果となった

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今後の展望:フェリー連携の課題整理と次のステップへ

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住民、観光客を対象とした試乗体験会では、自動運転バスに対する高い満足感と導入への期待が確認されました。一方で、本実証実験では、自動運転によるフェリーへの乗船・下船も検討していましたが、天候や波、フェリーの人的操縦による挙動が自動運転システムに影響を与えることや、海上でバスが自己位置を正確に取得できないケースがあり、今回は手動運転での乗船・下船を行いました。

離島特有の環境下での自動運転における技術的・運用的な課題や示唆を明らかにすることで、20263月までは、今回の試乗体験や運用データをもとに、これらの課題を整理・分析し、次年度以降の実証・開発方針の検討につなげていく予定です。

パーソルクロステクノロジーはこうした取り組みを通じて、地域に寄り添ったモビリティの形を探求し、スマートアイランドの実現に向けた新たなステップを、国・企業・地域とさまざまなステークホルダーの皆さまと共に築いてまいります。

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