コラム
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リアルタイムOSのスペシャリストとして
#ロボット・モビリティ開発
2022.12.20
エンジニア紹介
目次
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リアルタイムOSのスペシャリスト: 清水 貴史
専門分野
リアルタイムOS、ロボット制御ソフト開発、基盤ソフト開発
仕事内容
電子商取引基盤の開発や二足歩行ロボット開発を経て、施設案内用ロボットの制御ソフトプラットフォーム開発に参加。現在はリハビリ支援ロボットのソフト開発を担当。
リアルタイムOSについて
リアルタイムOSはその機械にとって「一番重要な処理の時間を守る」ことを特徴としたOS(オペレーティングシステム)です。ロボットや自動車、航空機など、決められた時間内で適切な処理ができなければ致命的なトラブルになるような重要性の高いシステムで使用されており、他のOSとは用途や求める性能によって使い分けられています。産業用や民生用のさまざまなロボット、自動車における自動運転やADAS(先進運転支援)など、より高度な制御システムの開発が増え続ける昨今、このOSへの注目度がますます高まってきています。そこで今回、リアルタイムOSに関する知見を持つ清水に、この技術について聞いてみました。
「制御システムにリアルタイム OS を使用することで、その機械にとって必要なタイミングや時間で行わなければいけない処理をシステムに実行させることが可能になります。その際、適切に動作するシステムを設計するには、システムに求められる要件を把握して『必要なタスク』を洗い出し、『優先順位』をつけていくこと。そして優先度の高いタスクから実行させ、必要に応じて『実行中の処理を止めてでも優先度の高い処理を割り込ませる』といった高度な制御をスムーズに行わせようとすると、経験や知識が必要になります」
このように、ほんの一瞬のタイミングや順番の狂いが一大事を引き起こしかねない「リアルタイムOSの開発」を成功させるには、豊富な知識とともに、実際の現場での経験によって培われる職人的な勘にも通じる高度な技能が必須であるといえます。
この技術の将来性について
「近年はロボットの進化やIoTの推進により、ソフトウェア開発のニーズはますます高まっています。最近はビジネスのスピードもどんどん速くなってきているので、リアルタイム OS を使用しないで一から作ることは現実的ではありません」と語る清水。
リアルタイムOSはユーザーには見えない領域ですが、現在ではさまざまな機器に使われており、私たちの生活で必要不可欠な存在になってきています。
仕事上の重要な価値観
「とにかく楽しく仕事をすること。そして、少しでも世の中の役に立つものを作ること。出来上がった製品がユーザーの役に立っていることを見聞きしたときには、この仕事での『やりがい』を感じ、自然と笑みがこぼれます。そのときの自分の笑顔は私にとっての『はたらいて、笑おう。』です」とにこやかな表情で語る清水。また、開発時に心掛けているポイントとして「製品の使用者が喜んでいるところをイメージすること」とも…。
リハビリ支援ロボットの開発では患者さんに使い勝手をヒアリングすることもあり、その中で患者さんの日常生活の大変さを知り、心を痛めることも多々あったそうです。動くのが当たり前だと思っていた手足が動かなくなったときに感じるさまざまな感情や生活上の困難さは、筆舌に尽くしがたいものだからです。そうしたことからも、リハビリ支援ロボットの開発では患者さんやそのご家族の気持ちに寄り添い「患者さんの生活が少しでも良くなってほしい」といった想いを胸に仕事をしている、とのことでした。
▼清水も参加している、当社の開発サポート例:
「ウェルウォークWW-2000」
※本記事での「ウェルウォーク」の名称使用は、関係各所にて許諾済み
医療の現場で使われる製品や機器は、患者さんや関係者にとってリハビリの成果やQOL(Quality of life=生活の質)にも直結するため、非常に重要なものです。そのような設計開発に携わっている清水は、人々への深い思いやりの心を持つエンジニアであり、かつロボット関連、特にシビアな制御が必要なリアルタイムOS関連の知見も豊富なため、パーソルクロステクノロジーのロボット開発においてなくてはならない人材の一人です。
関連サービス「ロボット・モビリティ開発」
ロボット・モビリティの開発分野は今まさに拡大中の成長分野であり、世界中でしのぎを削る開発競争が繰り広げられています。機械設計や電気・電子設計、それらをコントロールする制御ソフト開発、そしてその開発をシミュレーション(モデル検証)で効率よく進めるためのモデルベース開発(MBD)…これらを活用すれば、従来の「実物での検証による不具合発生時の手戻り」から解放され、ロボットやモビリティ開発の時間やコストを大きく削減できます。
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