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オウンドメディアリクルーティングとは?導入プロセスや注意点を解説

2023.06.22

人材・組織

目次

    オウンドメディアリクルーティングとは?導入プロセスや注意点を解説

    労働力人口の減少や働き方の多様化などの影響もあり、人材獲得に苦戦する企業が増えています。優秀な人材との接点を増やすため、新たな採用手法を導入する企業も目立つようになりました。
    中でも、アプローチする対象の幅を広げ、専門性の高い人材に出会える確率を高める手法として注目されているのが、「オウンドメディアリクルーティング」です。

    本記事では、オウンドメディアリクルーティングについて、導入のプロセスや注意点について解説します。

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    オウンドメディアリクルーティングは採用手法のひとつ

    オウンドメディアとは「自社メディア」のことで、自社の公式ウェブサイトやブログをはじめ、Twitter、Instagram、FacebookといったSNSアカウントや、YouTubeが該当します。一般的には企業が管理・運営するものを指し、従業員個人のメディアは含まれません。

    そして、オウンドメディアリクルーティング(Owned Media Recruiting)は、これらのオウンドメディアを使って行う採用活動を指し、頭文字を取って「OMR」と呼ばれることもあります。

    オウンドメディアリクルーティングで運用するメディアの例

    オウンドメディアリクルーティングは、具体的にどのようにメディアを運用するのでしょうか。主なメディアの運用例としては、下記のようなものがあります。

    ・採用サイトの立ち上げ

    採用サイトとは、企業が自社のことや採用に関する情報を掲載した専門のウェブサイトのことです。経営者の理念や考え方、社員のインタビュー記事などのコンテンツを掲載することで、求職者がその企業のことを深く知ることができます。また、採用された後の働き方をイメージしやすくなることから、入社後のミスマッチを防ぐことも可能です。

    ・SNSで採用動画などの拡散

    採用動画とは、言葉だけでは表現しにくい企業や採用に関する情報を動画にしたものです。InstagramをはじめとするSNSや、YouTubeといったチャネルを立ち上げて採用動画などのコンテンツを拡散することで、求職者の目に止まりやすくなります。
    採用に関する情報だけでなく、自社らしさのアピールや企業のイメージアップにもひと役買うなどの効果が期待できます。

    求人サイトとの違い

    求人サイトは、文字数や掲載項目、レイアウト、写真の点数などに運営会社が定めたルールがあり、その企業について詳しく発信するのには適していません。掲載期間が決められており、一定期間が過ぎると情報が消えてしまうのが一般的です。
    一方、自社メディアを使ったオウンドメディアリクルーティングは、記載する内容に制限がありません。形式や掲載期間も自由で、制作したコンテンツが自社の財産として蓄積されていくことも大きな特徴です。

    オウンドメディアリクルーティングが注目される背景

    オウンドメディアリクルーティングが注目されるようになった理由には、激化する人材獲得競争が背景にあります。企業の抱える代表的な採用課題には、下記の3つが挙げられます。

    自社にマッチする人材を採用できない

    少子高齢化に伴う労働人口の減少などで、企業間の人材獲得競争が激化しています。引く手あまたの人材ほど、リファラル採用や直接応募を活用するなど、従来までの転職市場に現れないまま職選びをするケースも少なくありません。また、採用活動自体が長期化する傾向にもあり、費用を費やしても自社に合った人材を獲得できず、費用対効果に疑問を抱く企業もあるようです。 そのため、新たな採用手法として、求人サイトや人材紹介会社を経由せず、必要な人材にピンポイントに自社のアピールが可能で、専門性を打ち出しながら潜在層に働きかけることができる、オウンドメディアリクルーティングに注目する企業が増えているのです。

    労働に対する考え方の多様化

    従来、企業に勤めるビジネスパーソンの一般的なキャリアプランといえば、自社内での昇進・昇格・昇給でした。 しかし、リモートワークの浸透や副業の解禁、男性育休の普及などで、近年の仕事観は多様化しています。とにかく収入を上げたい人、収入を下げても環境の良い場所での子育てを重視する人など、自身の価値観やライフスタイルに合った働き方を模索するようになっています。

    求人サイトなどの限られたメディアでは、そうした多様な価値観の人たちに満遍なくアプローチすることはできません。
    しかし、オウンドメディアリクルーティングを導入することで、収入を重視する人には自社の評価制度の紹介記事を、ワークライフバランスを求める人にはリモートワークで働く従業員のインタビュー記事というように、ターゲットに応じてコンテンツを分けることで、求職者に給与や条件面だけでなく企業のビジョンや社風、カルチャーといった魅力を深く知ってもらうことができるというメリットがあります。

    就職・転職活動の多様化

    1人1台、スマートフォンなどの端末を持つのが当たり前の時代、情報収集の多くはインターネット経由で行われるようになりました。求職者は、口コミサイトやSNSの検索などを活用して、企業の情報を集める人がほとんどです。
    自社のオウンドメディアを活用し、就職に関するさまざまな情報を発信することで、さまざまな人の目に止まりやすくなり、企業にとっては求職者との接点を増やすことが可能になります。

    オウンドメディアリクルーティングの導入メリット

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    ここからは、オウンドメディアリクルーティングを企業が導入する際のメリットについて見ていきましょう。

    オリジナリティが出せる

    オウンドメディアリクルーティングには、求人サイトのような決まった型がなく、自社の魅力がより伝わる手段を選ぶことができます。そして、自社が独自に発信する情報は、ファン獲得にもつながるでしょう。

    ミスマッチを防げる

    オウンドメディアでは、多様な情報をわかりやすく伝えることができるため、求職者は仕事内容や働き方を明確にイメージした上で応募することができます。入社後の「こんなはずじゃなかった」というミスマッチが減り、離職率の低下にもつながることが考えられます。

    潜在層へのアプローチも可能になる

    オウンドメディアは求職者だけでなく、潜在層へのアプローチも可能にします。求人サイトは就職や転職を意識している人がターゲットです。しかし、オウンドメディアの場合は、コンテンツの内容によって広く自社の認知度を高めることができます。 オウンドメディアによってその企業と接点を持った人が、いずれ就職や転職を考えたとき、コンテンツの内容を想起し、選択肢に含めてくれる可能性があるでしょう。

    掲載のタイミングや期間を自由に決められる

    オウンドメディアは自社で管理するメディアですから、掲載を開始するタイミングや掲載期間を自由に決められます。たとえ採用活動が長期化しても、求人サイトとは異なるため、費用を抑えたり、コンテンツをカスタマイズしながら掲載し続けたりすることが可能です。

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    オウンドメディアリクルーティングのデメリット

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    オウンドメディアリクルーティングには、メリットだけでなくデメリットもあります。導入を検討する前に、あらかじめデメリットについても知っておきましょう。

    制作時間がかかる

    オウンドメディアは自由度が高い分、求職者の応募を最大限集めるために「何を」「どのように」コンテンツとして制作するべきかを自分たちで具体的に考えなくてはなりません。情報を掲載するメディアがない場合は、メディアの立ち上げから始めなくてはならず、制作には長期的な計画が必須です。

    ノウハウを知る人がいない場合は専任者を立てる必要がある

    オウンドメディアリクルーティングは、従来の採用手法とは情報発信の仕方が異なります。サイト運営やマーケティングの知見がある従業員がいないという企業もあるでしょう。その場合、専任の担当者の育成や採用から考えなくてはなりません。

    運営コストがかさむこともある

    コンテンツの目的と内容が確立されて、安定した求職者からの応募数を稼げるようになるまでには、サイトの運営やSNSを発信する担当者の人件費など、運営コストがかさむことも。一定の初期費用は見込んでおいたほうが安心です。

    オウンドメディアリクルーティングの導入プロセス

    実際に企業がオウンドメディアリクルーティングを導入する場合、どのように進めていけばいいのでしょうか。そのフローについて見ていきましょう。

    1. 採用する人物像を明確にする

    自社が求める人材に対して的確なコンテンツを発信するために、採用する人物像を明確にします。年齢や学歴に加えて、経験やスキル、キャリアの志向性、仕事との向き合い方などもペルソナとして詳細に設定することが大切です。

    2. 自社の魅力をまとめる

    自社の魅力は何かを具体的にピックアップし、採用したい人材に伝えたい内容を整理してまとめます。

    3. 長期的に運用できる体制を整える

    オウンドメディアリクルーティングは、続けることで効果が出る採用手法です。長期的な運営になることを見据えて、十分な社内体制を整える必要があります。

    4. 制作する

    メディアが存在しない場合は立ち上げから行い、すでにメディアがある場合は、コンテンツの制作に着手します。コンテンツの事例としては、経営者の思いを伝えるインタビュー記事、プロダクトや製品の社会的価値が伝わる開発エピソードの紹介、働き方がわかる社員インタビューなどがあります。

    オウンドメディアリクルーティング導入時の注意点

    オウンドメディアリクルーティングの導入にあたっては、更新が滞らないようにすることが大切です。

    編集者やライターといった制作担当や、運営担当など必要な人員をそろえ、協力を仰ぐ社員にはオウンドメディアの意義や目的を理解してもらってから運用を開始しましょう。
    自社でスタッフを確保できない場合は、アウトソーシングの活用も念頭に置くと良いでしょう。

    オウンドメディアリクルーティングで求める人材を獲得しよう

    オウンドメディアリクルーティングは、自社が求める人材にアプローチするための新しい採用手法です。採用活動に悩む企業は、既存の採用手法と並行して注力してみることをおすすめします。 ただし、オウンドメディアリクルーティングは、長期的に取り組むことで成果が見込める採用活動です。すぐに即戦力が必要な場合は、パーソルクロステクノロジーの人材派遣サービスの利用もご検討ください。

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